2011.05.17 Tuesday 05:23
バレエ団が被災地を慰問して、野外公演を行うーという記事を新聞で読みました。
公演するのは東京のバレエ団、シャンブルウエスト。
山梨・清里の風物詩であるフィールドバレエの公演を長年、続けているところです。
4トントラックに世界最大級のオルゴールを積み、自動演奏に合わせてバレリーナが踊るというもの。被災地を20か所以上回るということでした。
ところでこの企画には「ポールラッシュ」という名前がつけられていて、目を引きました。
米国の牧師だったポールラッシュは関東大震災後に日本のキリスト教団体の再建のために来日。第二次世界大戦後に再来日後は、日本の復興のために清里高原で開拓支援に取り組み、日本で亡くなりました。「清里の父」と呼ばれます。
日本が国難から立ち上がるために一生を捧げた親日家の名を冠すこの企画に、関係者の思いを感じました。
2011.05.14 Saturday 04:38
新発田市の飲食店で食事をした際、入口やメニューに「当店はモッタイナイ運動に参加しています」の表示がありました。
新発田市では「食の循環しばたモッタイナイ運動」を行っています。以前、HPなどで見かけて記憶にありました。
家庭、学校、事業所で食べ残しを減らし、生ごみの抑制・減量につなげるというもの。この飲食店も運動の協力店のようで、食べ切ることができるようにご飯量が調整できる旨が書かれていました。ここでは行っていませんでしたが、持ち帰りに対応できる店舗や宴会で料理を残さないために、最初に食事を味わう時間をつくるように呼びかけているお店もあるそうです。
社会に出た十年と少し前、バブルは崩壊していましたが、居酒屋などで大量に注文し、食べ残しがたくさん出ても平気なグループを散見し、衝撃を受けました。あれはひとつの時代の空気だったように思います。
「モッタイナイ」の言葉が流行となった時期もありますが、今はさらにそれを超えて、ひとつひとつの命を丁寧にいただくことが静かに定着しつつあるという感じがします。森羅万象に命が宿ると考え、それを慈しんできた日本人の心に、回帰しつつあるのでしょうか。
新発田市の取り組みは、どれくらいのごみの減量につながったのか、顧客からどんな反応があったのか、その成果が知りたいところです。呼びかけるだけでなく、確かに結果につなげてほしいと思います。
2011.05.12 Thursday 23:41
長雨のあとの快晴で、我が家の庭の草は急に丈を伸ばしてしまいました。
これはいくらなんでもまずいだろうと、午前中は急きょ草むしり。
下の子が小さいこともあって、あまり庭に息子を連れ出したことはありません。
きょうは息子にも帽子をかぶらせて「見学」させると、興味深そうにウロウロ。
覚えたばかりの言葉で、草も花も「ハナ!」と指さして叫んでいました。
テレビの子供番組で、だんごむしを模した人気の踊りがあります。
本物を見せてやりたいと以前から思っていたので、掌に乗せてやりました。
「ダン」「ダンゴ」という言葉は言えますが、テレビの踊りと一致しないのか、「アメ!アメ!」と叫んでいました。
これはたぶん、以前公園の小川でアメンボを教えたからです。
虫に類するものは何でも「アメ!」と呼んでいるようです。
絵本に出てくるカタツムリもアリも、実物を見てこそ実感を伴った知識になっていくような気がします。
これからの季節、できるだけ外の世界の楽しさを教えてやりたいと思っています。
育児日記author :
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2011.05.06 Friday 18:45
震災や原発事故などで外国人の国外退去が伝えられる中、4月下旬に札幌で行われた札響のコンサートで、チェコ人の首席客演指揮者、エリシュカが予定通り出演した、という新聞記事を読みました。
演奏されたのは、ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」。
カトリックの聖歌です。
「悲しみの聖母」を意味し、十字架にかけられたわが子の死を嘆き悲しむ聖母マリアをテーマとしています。
ドヴォルザークは長女を幼くして亡くしたときにこの曲に着手し、相次いでさらに二人の子を失ったあとに完成させたと言われています。
以前から決まっていたプログラムではありますが、震災で亡くなった多くの人への祈りとなりました。
震災後、これまで以上に心に静かに響く曲です。
2011.05.04 Wednesday 00:52
今年の連休は、家人の祖母を埼玉に訪ねました。
九十余歳、一人暮らし。
変わらず元気でした。
この欄でも何度か書きましたが、大正生まれ90代の底力を感じます。
宿泊は埼玉のビジネスホテル。
簡素でリーズナブルですが、子供連れには便利な和室があります。
家人が「ネットで口コミ評価が高い。おかみさんが素晴らしいらしい」と予約してくれました。
そのおかみさんは笑顔が素敵な壮年女性。
「混みませんでしたか」
「よく眠れましたか」
気遣う表情は眉根を寄せて本当に心配そう。「大丈夫です」「よく眠れました」と答えると、晴れ晴れと「ああ良かった」のお顔。
心から親身になっての接客に感動しました。
「子育ては楽しいから頑張って下さいね」と別れ際に背中をたたいてくださったその手の温かさが、今も残っています。
旅先の素敵な出会いでした。
2011.04.29 Friday 04:03
「断捨離」のお話の続き。
今回、本を整理し、約40冊を古書として引き取ってもらいました。
手に取って、この本を使うのはどんな時?と考えるのが第一段階。
次に、本以外でその情報を得られないのか?と考えます。
そうすると、私の書棚の半分以上を占める実用書は不要になってしまいます。
たいていのはインターネットで、しかも最新の情報を得られるからです。
実用書で辞典的な性格を持つものは、頻度は少なくても便利なので手元に残しましたが、大幅に減らしました。
整理しながら、10年ほど前、ライター業の先輩に「電源がなくても調べて原稿が書けるようにスクラップだけは作っておけ」と言われたことを思い出しました。
それは一理あるとはいえ、整理に膨大な時間がかかり、しかもスペースを取り、検索システムを持たないアナログな情報は、私の手元に確実に少なくなっています。それともいつか、何かと引き換えにしていることに気付かされるのでしょうか。
一方で迷いながらも今回もたくさん残したのは小説類。こちらは電子書籍化が進んでも、ゆったりと紙のページをめくる至福に代わるとは、今のところ思えないでいます。
2011.04.28 Thursday 23:52
整理術を、執着を捨てて身軽になる生き方論にまで昇華した「断捨離」。
久しぶりにまたやりました。
今回はまずパソコンの中身。日々整理していればこんなことにはなりませんが、気付くとメールの削除済みアイテムが10000件に迫っていました。
おろそかになっていた文書のフォルダへの分類も一気に片付け、すっきりした気分です。
整理はまとめてやるのではなく、空いた隙間に、むしろ時間を決めてやるべき、と何かで読みました。細切れの時間を使って、一つずつ棚を片付け、数日でリビングの整理を終えました。
迷ったのは、コンサートのプログラム類です。最近はそう行く機会もないのでたくさんはありませんが、演奏の感動が喚起される気がして、数年前の何冊かを保存しています。
結局は残す方向へ。
「断捨離」は「メモリアル系」のものをある程度処分することを勧めています。
その意味では、まだまだ捨て切るのは難しそうです。
2011.04.26 Tuesday 05:28
西日本の実家の父からタケノコが届きました。
今年は寒さであまり出がよくないと言っていましたが、それでも立派なタケノコが3本も入っていました。
たいていの野菜は一年中、いつでも手に入るようになりましたが、タケノコは春にしか採れず、また旬にこそ食べたいものです。
外国産の水煮は一年中出回っていて、使いたい料理はたくさんあるのですが、なかなか買う気がしません。
さらに加えて私の場合は、タケノコというと、父が掘って送ってくれるものが一番という気がして、あまり買うことはありません。
タケノコは土の香りを残して手元にやってきます。今住んでいる新潟市近辺で採れたものは別として、ほかの土地のタケノコは何となく、「よその人」という感じがしてしまうのです。
もっともとても贅沢なこととは思いますが。
タケノコは早速茹でて、まずタケノコごはんにしました。
風味豊かな山の幸。これが旬を味わうことだという気がしました。
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2011.04.23 Saturday 03:32
新潟市内に住む知人のバンドが、ロックのCDを全国発売しました。
そのバンドは、「
VANDAL KILLER」と言います。
メンバーはいずれも30代の社会人で、知人も二人の子持ち。働きながら休日を合わせて週に一度スタジオを借り、練習を重ねています。
新潟のその世界では知られた存在だそうですが、今回は参加しているSNSがきっかけでレコード会社の関係者の目にとまり、発売に至ったそう。
知人も仕事の合間をぬって、ラジオ局に収録に行ったり、CDショップに営業に走ったりと忙しくしています。
家庭や仕事との時間のやりくりも大変なのかもしれませんが、当人によると音楽性をぶつけ合い、一曲を完成するまでのせめぎ合いの方がエネルギーを使うといいます。趣味などという言葉では表現しきれません。
知人を突き動かすのは、初代のヴォーカルである、亡くなった友人の存在でもあるといいます。「友人が伝えたかったことを受け継いで表現し続ける」‐いくつになっても熱く常に走り続ける彼を、同世代の人間として頼もしく思います。
2011.04.22 Friday 14:57
新潟市近辺は急に気温が上昇しました。
まだもう2、3日は桜が楽しめそうですが、すっかり初夏のよそおいです。
衣類の整理をし、夏物を出しました。
昼食にうっかり炊飯器を空だきしてしまい、ごはんがない。
というわけで昨年の終わりにいただいたそうめんを食べました。
いつもはつゆをかけて、ねぎ、煮たしいたけ、錦糸卵などで普通に食べますが、今回はレシピカードについていたたれを試しに作ってみることに。
めんつゆとポン酢を2:1で混ぜ、大根おろしとかつおぶしを添えるものです。
思いがけずさっぱりして、食が進みました。
我が家の定番になりそうです。
暖かくなってきたので、1歳半の息子の「トイレトレーニング」も始めました。
無理強いするつもりはありませんでしたが、そう嫌でもなさそうです。
些細であっても冬には冬の、夏には夏のいいところがあり、楽しみがあります。
四季に合わせて日々、楽しみを探していきたいと思います。
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