ブログTOPに戻る

新潟県新潟市・新発田市の印刷会社・(株)福島印刷のブログです。

育児の正解

ある本に「出産や育児は永遠の後出しジャンケンのようだ」と書いてあって、なるほど、と納得しました。つまり、正しいとされる答えが時代によって、めまぐるしく変わっているという意味です。
抱き癖はよくない、否抱いてあげた方がいい、授乳中の母親の食事は何がいい悪い、授乳時間は決めた方がいい、否ほしがるときに欲しがるだけ、離乳食の開始時期は云々・・。これだけいろいろ「正解」が変わると、年長者の助言を受けてもますます迷いが深くなります。
ただ、古くから言われていることが見直されているのは事実のよう。
きょうの新聞に「オムツに頼りすぎず、生後早くからできるだけおまるやトイレを使うことが見直されている」という記事が載っていました。紙オムツに頼りすぎてオムツ離れが遅くなっているという弊害を鑑み、赤ちゃんに元来備わる排泄能力を伸ばそう、というものだそうです。
実は私もこれと同じ話を聞いたことがあります。出産前に60代の知人が教えてくれました。その方も若いころ、かなり以前に書かれた本を読んでやってみたそうで、わずか10か月で息子さんのオムツは不要になったとか。
聞いたときは半信半疑でしたが、私も息子の首が座ったらやってみようかと思い始めました。
育児は本当に試行錯誤。そうまとめてしまうのも安易ですが、答えがはっきり分からないからこそ、子育ては面白いのかもしれません。
育児日記
author : fukushima-p | - | -

90歳の底力

西日本に住み、まもなく90歳になる祖母が入院しました。
腰が痛いというので、整形外科に連れていくと、腰の骨が折れていたそう。
本人もいつどうやって折れたのか記憶にないらしく、周囲を呆れさせました。
入院は2、3か月になるそうで、不自由な病院暮らしにさぞ嫌気がさしているだろうと思うと、早くお見舞いに駆けつけたい思いです。
両親が共働きだったので、私はこの祖母と小さいころのたくさんの時間を過ごしました。価値観を形成する上で、大きな影響を受けた一人です。
忍耐強さは昔からで、今回の腰骨の一件も、ずいぶん我慢した末の診察だったのだろうと推察。
数年前には転倒して大腿骨を骨折し、これで寝たきりか、と周囲が心配する中、生まれて初めて水着を着て、プールでリハビリに取り組み、自宅に戻って普通に生活できるまでに復活しました。今春には、人生で初めての飛行機に乗って、新潟市に来る予定でしたが、体調が悪く叶いませんでした。
埼玉県に住む夫の祖母も91歳。近所に住む親せきの力を借りながらではありますが、「あたしは誰にも迷惑をかけない」と一人暮らしを断行しています。
戦争があり、戦後の厳しい時代があり、その中を生き抜いてきたからでしょうか。ことにこの世代の女性たちの生きざまは、今の世の中から忘れ去られてしまった大切なものを教えているような気がします。
人に極力手は借りない、ユーモアは忘れず、粋に気風よく生きる−
生まれた大正という時代のイメージとも重なって、たくましさとともに明るさを感じ、いつも勇気づけられます。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

みんな誰かの・・

ある作家のエッセー集に「みんな誰かの愛しい女」というのがありましたが、生後まもない息子の世話をするたびに、みんな誰かの愛しい「子供」かもしれない、と思います。
言うまでもなく赤ん坊の世話は昼夜を問わず。終わりなく続くらせん階段のように授乳とオムツがえを繰り返し、暑さ寒さに気を配り…。それが苦にもならないことを自分でも不思議に思います。
また、子供を授かって初めて、人はこんなにもあふれんばかりの思いを受けて生まれてくるということを知りました。無事に生まれるように、元気な子であるように、と親が思うだけでなく、周囲の人も同じように温かい眼差しを注いでくれます。その祈りにも似たたくさんの思いに、人は守られて生きていくのかもしれません。
自分はもちろんのこと、あの政治家も、あの芸能人もこんな赤ん坊だったんだ、と思うとある種の感慨が湧きます。無償の愛を与えて子供を育てるという営みを人が繰り返してきたと思うと、圧倒されるような気持ちになります。
息子が生まれてから何度となく思い出すのは、故郷の両親。ありがたさに、少しいたたまれない感じさえします。
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

よいとまけ

北海道の友人から、苫小牧銘菓「よいとまけ」が送られてきました。
ロールカステラにハスカップのジャムをしっかり塗りたくり、べたべたするせいか上にオブラートがかけてあります(外さないと切り分けられないのですが)。半ば誇らしげに「日本一食べにくいお菓子」とも言われています。
半世紀以上前からあるお菓子で、苫小牧の代表的なお土産品でもあります。
どうやって食べても手がべたべたになってしまうんですが、この甘さが結構癖になります。上品ないわゆる「スイーツ」とは違うのですが、時々、どうしても食べたくなる一品。
ちなみに「よいとまけ」とは、苫小牧の製紙会社で丸太を上げ下ろしする際のかけ声に由来するそう。この言葉を使った名曲もありますね。
北海道といえば、「白い恋人」「マルセイバターサンド」、最近では「生キャラメル」なんてのも有名ですが、この「よいとまけ」も私にとっては北海道らしいお土産。
人力で丸太が上げ下ろしをされていたころの北海道の風景を想像する一品です。

yoitomake
日々つれづれ日記
author : fukushima-p | - | -

布オムツ

今月初めに生まれた長男と自宅に帰ってきて5日。生活のペースがつかめてきたので、紙オムツから布オムツに変えてみました。
布オムツは出産前にインターネットを参考にしながら、自分で30枚縫い、私の母親にも30枚をもらいました。
あて方・洗い方もこれまたネットを参照。息子は生まれたときから病院でもらった某メーカーの紙オムツを使っていて、他社のサンプル品をつけると泣いて暴れていましたが、布オムツにはすんなりなじんでくれました。
最近はエコ&低コストだということで、再び布オムツを使う人が増えているそうです。確かに紙オムツだけを使っていると、ゴミはいつもの3倍近くに膨れあがってしまっていました。布オムツを洗った際の汚水が環境に及ぼす影響などをトータルで考えると、紙よりエコかどうかは議論があるそうですが、生活に無理なく続けられそうなので、当面は「布派」でいこうと思います。
新潟市近辺はぐずついた天気が続いていますが、晴れた日に真っ白に洗い上がった布オムツが風になびいているのは、気持ちのよいもの。
赤ん坊を育てるという行為自体が動物的なせいでしょうか。なぜか、日常の生活の些細な部分でも、より自然なものに心が引かれる気がします。
育児日記
author : fukushima-p | - | -

退院

けがや病気で入院したことは何度かありますが、毎回、早く家に帰りたくて退院日を指折り数えていました。しかし出産で入院した今回は、あまりに快適で病院暮らしも悪くない、と思うほど。
環境面のよさはもちろんのこと、温かく、かつ、プロフェッショナルに徹した病院スタッフの方々のお陰です。
中でも印象深いのは、助産師を目指して実習中の新潟市の大学生、Tさんです。
私の人間を捨てている陣痛中に、温かくかつ冷静にいつも励まして下さいました。私が学生時代に進路を選ぶにあたり、助産師という職業は全く選択肢に入らないほど、身近ではありませんでした。だから助産師になる人はどんなメンタリティーを持っているのだろうと、陣痛でもうろうとしながらも不思議に思っていました。
彼女は、赤ちゃんとお母さん、赤ちゃんを含めた家族の姿が好きで助産師を志した、と言います。その言葉がなんだかとても心に沁みました。暗いニュースが流れる度に、家族や人間のつながりが揺らいでいるような、そんな悲しい気持ちにさせられますが、こうして素朴なものを大切にしている若い人がいる限り、希望が持てる感じがします。
本日は息子と一緒に退院。Tさんをはじめ、見送って下さったスタッフの方々の笑顔は、息子が成長しても忘れることはないと思います。
育児日記
author : fukushima-p | - | -

病院食

出産で入院中の病院は、食事がおいしいと評判で、以前から楽しみにしていました。
いわゆる”病院食”というと、”冷たい”、”おいしくない”などマイナスイメージが強いですが、最近は患者の入院生活の質を高めようという流れの為か、おいしい病院食が増えているようです。
新潟でも豪華メニューや自然食を取り入れ、出産後に提供する産院が多いとか。
この病院は和洋中さまざまに工夫された健康的なメニューが、温かいものは温かいうちに出てきます。朝食のロールパンが温められて出てくる、そのちょっとした心遣いに心身が癒されます。
出産は一種のリセット。 おいしい食事はこれからの人生がんばろうという力をくれます。

byouin_syoku
育児日記
author : fukushima-p | - | -

誕生

2日朝、新発田市の病院で長男を出産しました。
2日間の陣痛の末、胎児の心音低下で緊急帝王切開。2日間の徹夜+手術のあと初めて対面した息子は、予定日より2週間長くお腹にいたせいか黒々フサフサの髪の毛が印象的でした。
陣痛については、いろんなひとがいろんな表現をしていますが、私なりにいうと巨大なセメント用ミキサーで子宮をゆっくりしぼられている感じ。
どう頑張っても意識をそらせず、冷たい手術台の上まで痛みは続きましたが、終わってみれば痛みですっかり浄化され、すっきりした気がします。
術後に病室にやってきた息子といると、飽きることがありません。TVも新聞も見ず、総選挙も民主党も遠い国の出来事のように、ただ静かな一日を送っています。
育児日記
author : fukushima-p | - | -